結工房 ライフ vol.6

written by Keiko Koma

緑の風吹く美しい日。風が吹くと、木々の緑が光の波のように輝くのです。美は女王様から教えられたことを思い出していました。すると女王様が風の様にやってきました。今日はいだきしん先生が焙煎をされる日です。すべての動物たちは勢ぞろいし、結工房の前に立ち、お迎えします。嬉しく、喜び隠せずに、小躍りしたり、尻尾を振ってしまいます。お客様には見せない様にと言われていますが、あまりの嬉しさに隠せません。

恐竜は、裏でコーヒーを詰めていることが耐えられず、表に出る様になりました。猿やラクダは、遠いところまで車に乗って行ってしまいました。女王様が講演会をされる場所まで行ってしまったのです。猿は真っ赤な顔をし、人前で話始めました。ラクダは受付をしています。とても人前で、何かをすることなどできない動物たちは、自律の道を歩き始めました。いだきしん先生が月に一度訪れる結工房は、自律の空気に満ちています。

 

夕方には、女王様が講演会から帰ってきました。クマとイタチ、コアラは喜び、皆の夕食を作り、待っていました。さあ、皆で夕食です。カバは美味しくて頬張り、口にパンが付いているのも忘れ、夢中で食べました。女王様がカバを見て笑いました。カバは女王様が喜んでくれていることが嬉しくて、笑い返しました。女王様がカバの口元を見て笑っていることを気付かずに、嬉しくて笑い続けています。他の動物も皆つられて笑っています。楽しい夕食です。そしてまたクマとイタチ、コアラが一斉に走り始め、厨房 へと一目散に行きました。今日のデザートを運んできました。

いだきしん先生はコーヒーを淹れてくださいました。マサイの大きな男の人が来たとおっしゃいます。何のことかまるでわかりませんが女王様が、そうですか、と驚いているのでよっぽどすごいことなのだと感じます。コーヒーを飲むと、すごいパワーです。マサイとはすごいのだとわかりました。

女王さまは、マサイの人に会った時のことを話しました。どうやら故郷のタンザニアのことを話しています。懐かしい匂いがしました。女王さまの話は香りがします。今日は故郷の香りがしとても嬉しい日です。結工房の平和な夕食です。皆で笑顔が輝き、喜び合い、一日が終わりました。ありがとうございます。